事務所だけで許可取得できる?必要設備・行政調査等を薬機法ベースで解説
実際に全国各地の化粧品製造販売業許可取得・更新・運用支援を行う中で、行政調査で確認されるポイントや、許可が難しくなる事例も多数見てきました。

化粧品製造販売業許可を取得する際、
「事務所だけで取得できる?」
「倉庫は必要?」
「設備基準は厳しい?」
「自宅でも許可は取れる?」

という相談は非常に多くあります。

結論:化粧品製造販売業の許可では全く設備は不要で事務所があればOKです。

この記事では、化粧品製造販売業許可を取得するための構造と設備について、
全国各地から年間多数の化粧品許可取得のサポート相談、許可取得後の業務運用サポート、許可の更新サポートを行っている
総括製造販売責任者、責任技術者経験者であるサイト管理人が、制度・資格・実務・現場のリアルまで完全に解説します。

化粧品製造販売業の設備と事務所構造の要件とは?

なぜ化粧品製造販売業許可に設備は不要なのか?

化粧品製造販売業許可との名称ですが全ての製造行為が出来ない(ラベル貼り、箱入れ等も出来ない)ために設備が不要になります。

化粧品許可の種類を完全解説|製造販売業・製造業の違いと必要なケースを図解で解説

「化粧品製造業との違い」比較表

項目 化粧品製造販売業 化粧品製造業
必要な設備 事務机 製造設備
試験設備 不要 必要
作業室 不要 必須

化粧品製造業許可取得のために必要な構造と設備についてはこちら

化粧品製造販売業で求められる業務は、主に以下です。

業務       内容
品質管理   GQP文書・記録管理
安全管理   GVP情報管理
出荷管理   出荷判定・ロット管理
行政対応   文書保存・調査対応
つまり、
「品質保証と安全管理、出荷管理を適切に運用できる環境」が設備基準の本質です。
上記の業務を行う設備としては、
総括製造販売責任者、品質保証責任者、安全管理責任者の薬事3役と呼ばれる責任者の事務机席が設備となるわけです。
(机席を設備と呼ぶかと言う問題はありますが)

化粧品製造販売業許可の場合には薬事3役を兼務する事が許されているため、1人で全て兼任することになった場合には、化粧品総括製造販売責任者の席が事務所にあれば済みます。

今の事務所に兼任状況により1名~3名分の席(最低限は化粧品総括製造販売責任者の席)を用意して下さい。

化粧品製造販売業許可で保管設備が必要になる場合がある

市場への出荷可否判定のために、製造販売業者の事務所内で製品を保管する場合です
解説:
製造業者が製造所出荷判定を行った化粧品を製造販売業者の事務所へ移動させてから、製造販売業者が市場出荷判定を行う場合には事務所内に保管設備が必要になります。
ただし、
・そんな面倒な業務手続きは通常行いません。
・通常は、製造所出荷判定を行った化粧品は製造所に留め置き、製造販売業者の市場出荷判定が「出荷可」となった後に流通在庫として製造販売業者事務所や他の流通倉庫へ移動します。
・よって、化粧品製造販売業許可で保管設備を必要とする業務運用は通常は無いと考えてください。

市場出荷判定が済んだ流通在庫はどこに保管してもOKですので、製造販売業許可の事務所に保管したとしても、設備として申請する必要はない事になります。

化粧品製造販売業の事務所に求められる構造とは

・化粧品製造販売業許可は総括製造販売責任者が常勤する事務所に与える許可です
・実務では、「主たる事務所」と呼ばれます。
・事務所(場所)に与える許可であることから、事務所が固定化される必要があります。
・通常の事務所としての機能ですので、特に衛生面、温度管理などは要求されません。
・自宅等を事務所にする場合は、居住スペースとの共有してはNGです。

化粧品製造販売業許可取得時に調査される内容

・化粧品製造販売業の事務所の設備については現地調査では見ません。
・事務所構造については、もし問題がある事務所構造であれば薬務課との事前時や許可申請時に指摘されます。
新規許可取得時の現地調査でみられるのは、
・化粧品製造販売業の業務をを行える体制にあるか(責任役員や総括製造販売責任者の常勤など)
・品質管理業務、安全管理業務を行える体制にあるか(業務手順書の整備とその理解度)
を調査します。
上記のように、設備や事務所の構造については審査しません。
総括製造販売責任者の資格や常勤について、責任役員については、
化粧品総括製造販売責任者とは?資格要件・なり方・実務【完全ガイド】
化粧品製造販売業者の業務に求められる手順書については
化粧品手順書は化粧品製造販売業許可に必須GQP手順書GVP手順書

FAQ:よくある疑問

バーチャルオフィスで化粧品製造販売業許可はとれるか?

・事務所(場所)に与える許可であることから、事務所が固定化される必要があります。
・総括製造販売責任者の常勤を示すための資料として机席を申請書に明示する必要があります。
上記のことから、
・名前だけのバーチャルオフィスでは許可取得は無理です。
・場所を共有する(使用する場所がかわる場合も含む)レンタルスペースでの許可取得は無理です。

自宅で化粧品製造販売業許可はとれるか?

・自宅(一戸建て、マンション等)での化粧品製造販売業許可は可能です。
・ただし、居住空間(居間など)と共有は出来ません。
・自宅で許可を取得する場合には使用していない1部屋を専用部屋にする必要があります。
・化粧品製造業許可も同時にとりたい場合には、玄関等から他の居住区間を通らずにその専用部屋にいけること。

机とPCだけで化粧品製造販売業許可はとれるか?

業務運用を行っていくにあたり
・最低でもプリンターは必要です。
・記録類、手順書は紙での記録と保管が必要
・ペーパーレスの実現には、厚生労働省のER/ES指令を満足する電磁的記録を満たすシステムを導入すれば可能。
・過去の経験から、ペーパーレスでの運用は行わない方が無難です。

鍵付き書庫は必要か?

・不要と考えられます。
いくつかのサイトで化粧品製造販売業の設備として、「鍵付き書庫」を書いていますが
私の全国的サポート経験から言えば、今までに鍵付き書庫を求める都道府県はありませんでした。
(AI記事や業務未経験者による誤解記事と思われます)

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