化粧品の物流代行・発送代行を受託する場合、市場出荷判定後の完成品を保管・発送するだけであれば、通常は化粧品製造業許可は不要です。
一方で、
・ラベル貼付
・セット組
・シュリンク包装
・再包装
・表示変更
などの加工業務を行う場合は、化粧品製造業許可が必要になります。
つまり、化粧品物流で許可が必要かどうかは、
「物流代行を行うこと」ではなく、「どのような作業を行うか」によって決まります。
特に物流会社から相談が多いのは、ラベル貼付・セット組・Amazon FBA向け加工が製造行為に該当するかどうかです。
| 受託する業務 | 許可 |
|---|---|
| 完成品の保管 | 不要 |
| 発送代行 | 不要 |
| 通販出荷 | 不要 |
| 仕分け | 不要 |
| ラベル貼付 | 化粧品製造業(包装・表示・保管) |
| セット組 | 化粧品製造業(包装・表示・保管) |
| シュリンク包装 | 化粧品製造業(包装・表示・保管) |
| 再包装 | 化粧品製造業(包装・表示・保管) |
| 小分け・充填 | 化粧品製造業(一般) |
化粧品物流で許可が必要かどうかは、
「物流会社かどうか」ではなく「どのような業務を受託するか」
によって決まります。
化粧品の物流代行・発送代行を受託する際、
・化粧品の発送代行は許可が必要?
・EC物流センターで化粧品を扱える?
・Amazon・楽天向け発送代行は可能?
・セット組やラベル貼りも受託できる?
と悩む物流会社や倉庫会社は少なくありません。
この記事は、総括製造販売責任者、責任技術者経験者であるサイト管理人が執筆・監修しています。
化粧品倉庫についての説明は化粧品倉庫に許可は必要?保管・発送・ラベル貼りで必要な許可を解説

市場出荷判定後とは?
市場出荷判定とは、製造販売業者が品質管理の結果を確認し、市場へ出荷して差し支えないことを判断する業務です。
出典:厚生労働省 「医薬品、医薬部外品、化粧品及び再生医療等製品の品質管理の基準に関する省令(GQP省令)」
市場出荷判定後の商品は一般流通品として扱われるため、
・保管
・配送
・通販出荷
・EC発送
のみであれば、通常は化粧品製造業許可は不要です。
参考記事:市場出荷判定とは?
物流代行会社が化粧品を受託するときの判断フロー
化粧品の物流受託では、まず以下の点を確認します。
市場出荷判定後の商品か
市場出荷判定後の商品は、製造販売業者による市場出荷判定が完了した流通可能な製品です。
この段階の商品であれば、保管や発送のみを行う場合は原則として化粧品製造業許可は不要です。
化粧品本体に手を加えるか
発送のみであれば問題ありません。
一方で、
・ラベル貼付
・表示変更
・セット組
・シュリンク包装
・再包装
などは製造行為に該当する可能性があります。
開封や加工を行うか
作業内容によっては化粧品製造業許可が必要になります。
物流契約を締結する前に、具体的な作業内容を確認することが重要です。
化粧品の発送代行・物流代行で許可不要となる業務
以下のような業務であれば、通常は許可不要です。
ただし、化粧品本体に手を加えることはできません。
完成品の保管
市場出荷判定後の完成品を保管するだけであれば、通常は許可不要です。
化粧品の発送代行業務
・Shopify発送代行
・Amazon発送代行
・楽天市場発送代行
・自社EC発送代行
・D2Cブランド発送代行
など、完成品をそのまま発送するのみであれば通常は許可不要です。
3PL・フルフィルメントサービスでの出荷業務
物流センターで行う、
・出荷指示対応
・ピッキング
・梱包
・配送手配
などの物流業務のみであれば、通常は許可不要です。
運送会社による配送
運送業務そのものは薬機法上の化粧品製造には該当しません。
宅配業者や一般貨物運送事業者による配送業務は、通常の物流業務であり化粧品製造業許可の対象ではありません。
物流代行会社でも化粧品製造業(包装・表示・保管)許可が必要になるケース
化粧品製造業には 「一般」 「包装・表示・保管」 の区分があります。 詳しくは 「化粧品製造業許可の区分とは?一般と包装・表示・保管の違い|1号・2号との関係」 をご覧ください。
以下のような業務を受託する場合は、化粧品製造業(包装・表示・保管)許可が必要になります。
ラベル貼替・表示変更
・日本語ラベル貼付
などは表示行為に該当します。
日本語ラベル貼付については 「化粧品加工を倉庫で行うときの許可免許資格の関係」 でも詳しく解説しています。
セット組・アソート作業
・ギフトセット
・キャンペーンセット
・アソート商品
・複数商品の詰め合わせ
は包装行為に該当します。
物流会社から相談の多い業務の一つです。
シュリンク包装・再包装
・シュリンク加工
・外装変更
・箱の入替え
・再包装
などは包装工程に該当するため、化粧品製造業許可が必要です。
サンプル封入・販促資材同梱
・チラシ封入
・サンプル追加
・ノベルティ同梱
については内容によって判断が分かれるため、事前確認が必要です。
輸入化粧品の検品
韓国コスメなど輸入化粧品について、輸入通関後に
・開封検査
・ラベル確認
・表示修正
・再梱包
を行う場合は、化粧品製造業許可が必要です。
化粧品製造業(一般)許可が必要になるケース
物流倉庫であっても、
・小分け
・充填
・混合
・バルク移し替え
・内容物加工
などを行う場合は、化粧品製造業(一般)許可が必要になります。
参考:東京都保健医療局 化粧品製造業許可について
この場合は単なる物流センターではなく、化粧品製造所として設備基準に適合する必要があります。
化粧品物流で重要なのは「会社の業種」ではなく「作業内容」
薬機法では、
・物流会社
・倉庫会社
・発送代行会社
・3PL事業者
という会社の業種では判断されません。
実際に行う業務が、
・保管のみ
・発送のみ
・ラベル貼付あり
・セット組あり
・表示変更あり
のどれに該当するかで必要な許可が決まります。
物流契約締結前に、受託予定業務を整理することが重要です。
迷った場合は、 「市場出荷判定後の商品か」 「化粧品本体へ手を加えるか」 の2点を確認すると判断しやすくなります。
FAQ:化粧品物流・発送代行でよくある相談
Q. 化粧品の発送代行を受託するだけなら許可は必要ですか?
A.
市場出荷判定後の完成品をそのまま発送するのみであれば、通常は許可不要です。
Q. EC物流センターで化粧品を保管できますか?
A.
市場出荷判定後の商品であれば、通常は可能です。
Q. ラベル貼りだけでも許可は必要ですか?
A.
表示行為に該当するため、通常は化粧品製造業許可が必要です。
Q. 物流センターでセット組はできますか?
A.
セット組は包装行為に該当するため、通常は化粧品製造業許可が必要です。
Q. Amazon FBA向けの加工はできますか?
A.
ラベル貼付やセット組などを行う場合は、作業内容によって化粧品製造業許可が必要になる場合があります。
Q. 韓国コスメの物流代行はできますか?
A.
市場出荷判定後の商品であれば、保管・発送のみは通常可能です。
ただし表示変更や再包装を行う場合は許可が必要になります。
物流倉庫が化粧品製造業を取得するには
・責任技術者が必要になります。
・化粧品製造業の構造設備に適合させる必要があります。
詳しくは、化粧品許可取得の完全ガイド化粧品製造販売業・化粧品製造業の許可取得方法手順と期間を解説
をご覧ください。
【無料相談受付中】化粧品許可の取得・運用を総括製造販売責任者、責任技術者の経験者がサポートします
多々の疑問で悩んだり、ご自分で調べたりするのは長い時間がかかるだけです。
自分の思い込みで間違った方向に進んでしまう危険、回り道をしてしまう危険もあります。
* 何から手を付けたら良いかもわからない
* 「自分は化粧品許可を取得できるのか知りたい」
* 「責任技術者、総括製造販売責任者の要件を確認したい」
* 「取得後の運用まで見据えて準備したい」
* 現在、運用が出来ているか不安
このようなお悩みがある方は、ぜひ一度ご相談ください。
ほんのちょっとの疑問質問から専門的な踏み込んだ質問まで
全国各地から年間多数の化粧品許可取得のサポート相談、許可取得後の業務運用サポートを受けております。
👉 **相談は無料です。お気軽にメールや電話でお問い合わせください。**
zoomを使用した相談も受けています(右サイドバー最上段入口から)
化粧品許可取得に特化したセミナーを開催しております
化粧品事業新規参入セミナー化粧品許可の取得など
【執筆者情報】
執筆者:板橋
化粧品製造販売業・製造業許可申請、GQP・GVP・GMP等の実務に携わっています。
総括製造販売責任者・責任技術者としての実務経験を持ち、化粧品関連事業者の許可取得から特に許可取得後の運用を重点的に支援しています。
詳しいプロフィール・実務経験はこちら
運営者情報・執筆者プロフィール|化粧品許可申請・GQP・GVP・GMPの実務経験
広告
