化粧品製造販売業許可の有効期間は5年間であり、自動更新されません。
この期間を超えて化粧品を販売するのであれば、更新手続をしなければ許可は失効し以後は製造販売することは出来なくなります。
更新は単に更新申請書を提出するだけではありません。原則として更新時調査が行われ、手順書だけでなく、過去の記録や実際の業務運用について確認されます。

この記事では、更新時期・必要書類・更新申請の流れに加えて、更新時調査で実際に確認されるポイントまで解説します。

化粧品製造販売業許可の更新は
・許可を受けた、主たる事務所の所在する都道府県薬務課へ更新許可申請
・都道府県薬務課の現地での更新調査
の2つから構成されます。

特に重要なのが、都道府県薬務課の現地での更新調査です。
「手順書があるか」ではなく、「手順書どおりに5年間運用し、その記録が残っているか」が確認される点です。
化粧品製造販売業許可の更新は新規許可取得に比べてはるかに難しいです。

化粧品製造販売業許可の新規申請時調査と更新時調査の難易度比較

更新期限が迫っていて、記事なんて読んでる余裕がない、
更新期限が近い方は、お早めにご相談ください。

化粧品製造業許可の更新については、こちらの記事をご覧ください。
化粧品製造業許可の更新|必要書類・更新時期・更新時調査を解説

項目 内容
有効期間 5年間
更新 必要・自動更新ではない
更新申請時期 許可満了前に余裕を持って申請。時期は都道府県により異なる
更新時調査 原則として実施
調査内容 GQP・GVP、責任者、手順書、記録、変更届など
必要書類 更新申請書、許可証、都道府県が求める添付書類など
手数料 都道府県により異なる

化粧品製造販売業許可の更新手続きの流れ

更新手続きは、基本的に次の流れで進みます。ただし、更新時調査と更新申請のどちらを先に行うかは都道府県によって異なります。

●許可証で有効期間を確認する
●更新時調査に向けてGQP・GVP等の運用状況を確認する
●都道府県薬務課の指示に従い、更新時調査・更新申請を行う
●更新許可を受ける

許可更新時期の目安

以下は管理人が実際に相談を受けた方達からの情報をもとにした目安です。

更新申請書の提出時期は都道府県によって異なりますが、許可証の有効期間の終了日の2か月前程度を一つの目安として、余裕を持って管轄の薬務課へ確認することをおすすめします。

更新時調査を行う時期・順番は、都道府県によって異なります
更新申請書の提出が先の都道府県もあれば、更新時調査を先に行う都道府県もあります。

更新申請書の提出が先の場合
経験上、許可取得業者が少ない田舎県に多いパターンです
更新申請書を提出してから更新時調査が行われるため、申請から調査までの期間が短い場合には、必要な書類やGQP・GVPの記録などを短期間で確認・準備する必要があり、実務上かなり忙しくなることがあります。

更新時調査が先の場合
経験上、許可取得業者が多い都府県に多いパターンです
更新申請はまだ先だからと考えていると、薬務課の都合によって、想定していた時期より早く更新時調査の日程が設定される場合があります。

例えば、薬務課の職員の異動などにより、その後の現地調査の日程を確保することが難しくなる場合や、担当職員の異動前に調査を実施しておきたいといった行政側の事情によって、早い時期に更新時調査が行われることがあります。

そのため、「更新申請はまだ先だから、更新時調査の準備もまだ必要ない」と考えるのは危険です。

更新時調査では、GQP・GVPに関する手順書や記録、責任者の業務、変更管理、自己点検、教育訓練など、日頃の運用状況が確認されます。

更新時調査がいつ行われるのか分からない場合でも、普段から必要な記録や手順書を整理し、いつ調査の連絡が来ても対応できる状態にしておくことが重要です。

都道府県による許可更新の対応の違い

都道府県によって更新の対応、受付時期や必要書類が異なりますので注意が必要です
以下は管理人が実際に相談を受けた方達からの情報からの注意喚起です。
●東京都や神奈川県など予算も人も豊富な地域では数か月前に電話等で更新時調査の日程確認がされます
●化粧品製造販売業の許可を取得している業者が少ない地域では、
県薬務課からはなんのアクションもなく、いきなり許可の有効期間が切れてしまい許可失効する場合があります

注意)東京都以外の方は、東京都と同じ行政サービスが受けられない事を常に頭に入れて行動してください。

化粧品製造販売業許可を更新しないとどうなる?

許可の有効期間が経過して許可が失効すると、化粧品製造販売業として製造販売を継続することはできません。

具体的には、
・製造販売が継続できない
・出荷停止になる
・取引先対応が必要になる
・新規許可取得扱いになる可能性がある

など、事業への影響が大きくなります。
許可を失効した場合には、新たに許可を取得する必要があり、許可取得まで相応の期間を要します。その間は化粧品製造販売業として事業を継続することができません。

許可更新を忘れないためには

「まだ大丈夫だと思っていた」というケースも多いため、許可期限は必ず確認しておく必要があります。
許可証は事務所や製造所の見える位置に額等に入れて掲示しておき常に許可の有効期間を意識するようにしましょう。
たまに代表の机の中に大切に保管している社長さんがいますが絶対にダメです

化粧品製造販売業許可更新の手続きと必要書類

化粧品製造販売業許可の更新申請は更新申請書をFD申請で作成し必要な添付資料ととも各都道府県で定められた手数料を添えて申請します。(手数料は各都道府県で違いますので各薬務課サイトで確認してください)

必要な添付資料は都道府県によって異なりますので薬務課のサイト等で確認する必要があります。
一般的には新規許可申請時に提出した添付資料が流用出来ますのでword等のソースがあればそれを利用すれば簡単でしょう。
ただし、代理申請等に依頼した場合にはwordソース等を受け取っていない場合がありますので注意です。
化粧品の許可を行政書士に申請代行代理依頼する費用や注意点と選び方

化粧品製造販売業許可の更新時調査とは?

化粧品製造販売業許可を更新する際には、更新申請だけでなく、都道府県による更新時調査が行われます。更新時調査では、GQP・GVPの運用状況や各種記録、手順書などについて確認されます。

更新時調査は現地において調査が行われます。
新規許可取得時の調査とは全く違うものと考えてください。

新規許可取得時の調査:
  提出した書類等、手順書等が必要要件を満たしているかの確認のみ     
更新時の現地調査:
  書類等、手順書等に書かれている記録等がすべて保存されているかを過去5年分実績として確認

そのため、余裕を持って準備を進めることが重要です。

更新時調査の調査時間は?

重大な問題がなくスムースに行われた場合(予め手順書、標準書、すべての記録をすぐに提示できるように準備してある)の調査時間については、
●東京都や神奈川県など予算も人も豊富な地域では、薬務課職員さんのスキルも高いので概ね約2時間ほどで調査は終わります。
●化粧品製造販売業の許可を取得している業者が少ない地域では、県薬務課職員さんも初めての仕事という場合が多くて手探りで条文や通知などと照合しながらの作業になるため時間が多くかかります、過去に更新時調査のスケジュールを薬務課から提示された際に、2日間の予定が出た県もありました。

更新時調査で確認されやすいポイント

更新では、現在の運用状況も確認されます。
化粧品製造販売業・製造業は取得後の運用が重要|GQP・GVP・記録管理・更新調査を解説

特に以下は重要です。

総括製造販売責任者

化粧品製造販売業では総括製造販売責任者の資格要件が継続して必要です。

  • 資格要件を満たしているか
  • 雇用関係に問題がないか
  • 実際に業務管理を行っているか
  • などが確認される場合があります。
    化粧品総括製造販売責任者とは?資格要件・なり方・実務【完全ガイド】

    また、
    品質保証責任者と安全管理責任者についても、GQP業務運用、GVP業務運用が手順書とおり行われ記録等の保存がされているかの確認が行われます。

    手順書等の管理運用確認

    化粧品製造販売業に係る文書(管理文書)及び記録の適切な管理運用(版数管理や旧文書保管など)されているか
    化粧品手順書は化粧品製造販売業許可に必須GQP手順書GVP手順書

    記録等の確認

    ●化粧品製造販売業に係る手順書で定めている業務を行っているか
    ●化粧品製造販売業に係る手順書で定めている記録等はすべて保管されているか

    変更届の未提出

    以下の変更を行っている場合、変更後30日以内に変更届の提出が必要になりますが行っていましたか?
    会社所在地変更
    製造販売業許可事務所の住所の変更   
    役員変更
    責任者変更

    化粧品許可更新時調査チェックリスト

    参考までに現地調査でみられる一部です

  • 変更届提出状況
  • 手順書最新版管理(旧版保管)
  • 教育訓練記録
  •  化粧品製造販売業・製造業の教育訓練とは?GQP・GVP・GMPで必要な教育内容と記録を解説

  • 自己点検記録
  • 製造業者調査記録
  • 製造販売届と品質標準書
  • 市場出荷判定記録
  • 出荷記録
  • 安全情報収集記録
  • 市場出荷判定を化粧品製造許可業者へ委託している場合

    もし、市場出荷判定を化粧品製造業へ(製造所へ)が委託している場合には上記に加えて
    安全情報などの市場出荷判定の判断となる情報を製造所へ遅延なく提供している記録

    ※化粧品製造業の更新については別記事で詳しく解説しています。

    私個人としては、市場出荷判定を製造所(とくに倉庫業者など)で委託すべきでないと考えています。
    理由は、安全管理情報の収集や情報の共有などで運用が難しくなることで業務負担が製造販売業、製造業のどちらも増えてしまうからです。

    化粧品製造販売業許可の更新のご相談について

    ●更新期限が近い
    ●変更届を整理できていない
    ●現在の状態で更新できるか不安
    ●更新期限はまだ先だが現状の業務運用に不安がある
    化粧品製造販売業、化粧品製造業の運用
    運用サポート有料会員
    という場合もご相談ください。

    【無料相談受付中】化粧品許可の更新を総括製造販売責任者、責任技術者の経験者がサポートします

    多々の疑問で悩んだり、ご自分で調べたりするのは長い時間がかかるだけです。
    自分の思い込みで間違った方向に進んでしまう危険、回り道をしてしまう危険もあります。
    * 何から手を付けたら良いかもわからない
    * 現在、運用が出来ているか不安
    * 更新時調査の対応方法に不安
    このようなお悩みがある方は、ぜひ一度ご相談ください。
    ほんのちょっとの疑問質問から専門的な踏み込んだ質問まで
    全国各地から年間多数の化粧品許可更新のサポート相談を受けております。
    👉 **相談は無料です。お気軽にメールや電話でお問い合わせください。**
    zoomを使用した相談も受けています(右サイドバー最上段入口から)
    化粧品許可取得に特化したセミナーを開催しております
    化粧品事業新規参入セミナー化粧品許可の取得など

    許可取得後については姉妹サイトにおいて詳細な運用指導を行っています。
    化粧品製造販売業・製造業の運用サポート会員|GQP・GVP・FD申請・更新相談対応

    【執筆者情報】

    執筆者:板橋
    化粧品製造販売業・製造業許可申請、GQP・GVP・GMP等の実務に携わっています。
    総括製造販売責任者・責任技術者としての実務経験を持ち、化粧品関連事業者の許可取得から特に許可取得後の運用を重点的に支援しています。
    詳しいプロフィール・実務経験はこちら
    運営者情報・執筆者プロフィール|化粧品許可申請・GQP・GVP・GMPの実務経験

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